昨日は久しぶりに(といっても3週間位だが)劇場で映画鑑賞。
鑑賞したのはショーン・ペン監督の『イントゥ・ザ・ワイルド』。
以前に「アクロス・ザ・ユニバース」を観たときにチラシを手にしてから気になっていた映画。
監督・脚本 : ショーン・ペン 原作 : ジョン・クラカワー 出演 : エミール・ハーシュ 、ハル・ホルブルック 、キャサリン・キーナー 、ウィリアム・ハート
|||||[シノプシス:goo映画より]|||||| 1990年夏、アトランタの大学を優秀な成績で卒業した22歳のクリスは、将来へ期待を寄せる家族も貯金も投げ打って、中古のダットサンで旅に出る。やがてその愛車さえも乗り捨て、アリゾナからカリフォルニア、サウスダコタへとたった一人で移動を続け、途中、忘れ難い出会いと別れを繰り返して行く。文明に毒されることなく自由に生きようと決意した彼が最終的に目指したのは遙か北、アラスカの荒野だった
よくある自分探しのロードムービーだとすれば、さほど興味も沸かない話なのだが、監督ショーン・ペンと知った時点で当然それだけではないと思っていた。
実話にもとづくこの話の主人公の中には、お決まりの物質的価値社会に反発する強い意志と若さゆえの無鉄砲さや愚かさが共存していたはず・・・・。
エンターテイメントとして仕立てるには、このどちらかにフォーカスしてドラマティックに仕上げていくというのが定石といえそうだが、この映画では「偉いな」と思う志の部分と「それは愚かだよ」と思う部分が中立に描かれていると感じた。
それ故に観ながら自分でも主人公の彼に対して色々なことを思う。
旅の途中で会う人々との交流や彼に注がれる愛情。
ロードムービーとしては定番のこの要素が確り散りばめられていたが、所謂ロードムービーという印象はあまり残らず、周囲からの愛情の偉大さを実は理解できていない孤独な彼な生き様に対する私からのポジティブとネガティブな感情が繰り返し訪れ、長い映画にも拘わらず、緊張感たえることなく、ずっと引き込まれていた。
“本当の幸せは、それを誰かと分ち合うこと”
この映画のサマリーともいえるこの言葉は正に真理だと思う。
資本主義、組織社会での居心地に馴染みきった私達個人個人は、その中の1ピースとしての役割を果たしていれば、取りあえずは何となく生活できているのではないだろうか。でも、そこにある柵に疲れたり飽きたりしてくるとそういうものから離れたシンプルな自由な生き方を望んだりする。
その時にそうしないのは、色々な要因でその柵を絶てないから止むを得ない。。。。そんな風に感じているのでは・・・・。
しかし、恐らく「止むを得ない」ではなく、柵といってネガティブ化しつつ、実はそこで感じたコミュニケーションの喜びや、幸せとは自覚できない幸せの心地よさから自分が離れたくない、周囲を絶てないのではなくて自分自身がそこに居たい・・・・そんなところなのではないだろうか。
人は基本的に甘えん坊さんということかな。(勿論私も^^)
私達が色々な境遇で物事を考え、ネガティブなことをポジティブに変えようとするときは、自分自身の内部にも存在する本音と建前を明解にしてみるとよいかもしれない。
ショーン・ペンは俳優としても監督としても商業主義に流されてない何かを感じさせてくれるので、今回も期待していたのだが、今回も期待を裏切らない意義深い作品を提供してくれたと思う。